大手町のランダムウォーカー

現役銀行員が教えるお金のこと

蘇れ、ブラックパール号

うつ病療養時代、今まで生きてきた人生で初めて、一切の妥協もせずに取り組んだことがある。

 

パイレーツ・オブ・ザ・カリビアンのブラックパール号を完全手作りで再現するということである。

 

一切、妥協をしない

 

材料は全て木材。

 

大好きな楽器もほぼ全て木製。

 

私は木と相性がいいらしい。

 

モットーは、世の中に出ているどのキットよりも精巧なブラックパール号の模型を作ること。

 

ホームセンターへ通いつめ、木製の材料費だけで5万円かかった。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205210514j:image

 

映画を再生しては止め、再生しては止めという作業を繰り返し、いかにリアルに再現するかを追求した。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205210757j:image

 

誰もがあっと驚くそんな船を作りたい。

 

そのためには、今まで手を出したことのない彫刻の技術も勉強した。

 

徹底的にリアルにこだわった。

 

階段にだって手を抜かない。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211104j:image

 

デッキには大砲。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211154j:image

 

舵輪だってもちろん備え付けた。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211246j:image

 

船尾にはおどろおどろしい彫刻。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211348j:image

 

もちろん、映画のシーンからそのままそっくり真似た。

 

船の片側は、壁を取り外し内装が見えるようにした。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211530j:image

 

貨物だって積み込んだ。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211630j:image

 

もちろん酒だって積み込んだ。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212024j:image

 

牢獄にだってこだわった。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211705j:image

 

牢獄にこだわって、船長室にこだわらない理由はない。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211752j:image

 

ロープの貼り方だって、中世ヨーロッパの帆船の専門書を読んで勉強した。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205211940j:image

 

帆は、風でなびいているように見せるためにギャザーを入れた。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212204j:image

 

突然の完成

 

そして完成の時は、突然でやってきた。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212240j:image

 

手をつけた時にはライフワークになると思っていた。

 

これから10年、20年かけて完成させる。

 

そういうつもりでいた。

 

しかし、蓋を開けてみればたったの半年。

 

毎日、1日10時間以上、無心で作り続けた。

 

長いようで短かった。

 

映画を真似る

 

合成写真だって撮ってみた。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212328j:image

 

映画のシーンそっくりに撮ってみようと、明るさやアングルの微調整を繰り替えした。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212429j:image

 

もちろん海にだって浮かべた。

 

フォトショップを駆使して、映画宛らの写真を撮ろうとした。

 

コイツはいま…

 

こいつは今、私の実家の本棚の上で今日も航海を続けている。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212622j:image

 

表面も裏面もない。

 

どちらも表面だ。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212719j:image

 

ブラックパール号は永遠である。

 

何度沈まされても、必ず再び浮かび上がる。

 

f:id:masaya-c-koike:20190205212828j:image

 

そういう人間に、私はなりたい。

 

うつヌケもの。