船の作り方
本気で何かに取り組むって楽しい。
私が帆船模型と出会ったのは、社会人2年目の時。
プレッシャーとストレスで完全にメンタルが崩壊し、10ヶ月間休職することになった。
多くの人がこの期間を人生のブランクという。
だが私はそうは思わない。
この期間こそが私に何かに熱中する喜びを、教えてくれた期間なのだから。
船を作る
帆船模型の作り方は、3つある。
- キットを使う
- キットをベースにカスタムする
- ゼロから作る
多くの帆船模型愛好家は2つ目の手法をとる。
キットの通りに作っては、細部にこだわれないが、材料をいちから集めるのでは莫大なコストと手間がかかってしまう。
私もはじめての船はキットの通りに作った。
今回作ったのはスペインの無敵艦隊、サンマルタン号。
以下、簡単ではあるが船が出来上がる証跡を残す。
骨組みを組み立てる。
デッキを組み立てる。
キットを使えばここまでは難なくたどり着ける。
問題はここから…
一本一本板を釘で船体に貼り付ける。
もちろん大砲の窓も自分でくり抜く。
船体に外板を貼り装飾を施す。
もちろん木材のカットは全て自分でやる。
マストを立てて、ロープを張る。
この行程をリギングという。
ロープの張り方はキットに説明書が入っているが、多くの場合は本物の船の張り方とは違い簡略化されている。
リアリティにこだわるのなら、船のリギングについての本で勉強する方が良い。
帆船の素晴らしいところは、帆を張らなくても充分すぎるほどカッコいいことだ。
デッキの上も是非ともこだわりたい。
キットに入っている大砲を乗せるだけで、随分と本格的な船になる。
帆は最後に張る。
完全に開きすぎないことが躍動感を出すコツだ。
もちろん帆が風を含んでいるように、糊で固めても構わない。
しかし初心者はまずこっちの方法から試してみると良いだろう。
終わりに
作ってみて気づくのだが、帆船模型のキットとは、日本人が考えるキットとは程遠い。
木材と設計書がザラッと入っているだけなのだ。
そして木材、ロープは絶対に足りなくなる。
その分はホームセンターで買い足すしかないが、この行程でカスタムという概念が出てくる。
説明書どおりでない世界に一隻だけの船を、あなたも作ってみてはいかがか。
PS: 本帆船模型は以下のキットをベースに作られている
帆船模型キット サンマルタン (60分の帆船模型製作入門DVD及び和訳付き)
うつヌケもの。